~目次~

  食中毒に気をつけよう  
  熱中症    
  気管支喘息    
  スギ花粉症    
  通年性アレルギー性鼻炎の免疫療法    
  アトピー性皮膚炎    
  冬のかぜとその予防  
  嘔吐下痢症    
  インフルエンザ    
  熱性けいれん    
  細気管支炎    
  骨を丈夫にするために    
  夜尿症を治療しましょう    
  くる病    
       
  
 
     9月は一年中で最も食中毒の発生件数の多い月です。細菌性食中毒とは、食べ物の中で増えた食中毒菌や
  食中毒菌がつくった毒素を食べることで起こります。食中毒菌が食べ物の中で増えても、味も臭いも変わり
  ません。主な症状は、胃腸症状(下痢、腹痛、嘔吐)と発熱、倦怠感などです。病原菌としては、病原性
  大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ、キャンピロバクターが主なものです。
   
  【食中毒予防の3原則】
  1)細菌をつけない・・・食中毒を起こす細菌は、魚、肉や野菜などの素材に付いていることがあります。
     この食中毒菌が、手や調理器具などを介して他の食品を汚染することが原因で食中毒になることが非常
        に多いので、手や調理器具はよく洗うようにしましょう。肉汁も、野菜や他の調理済み食品に付かない
        ように注意しましょう。
  2)細菌を増やさない・・・細菌は、冷蔵庫内のような低温状態になると増えにくくなるので、生ものや調
        理済みの食品は、室温のところに置いたままにしないことが大切です。
  3)細菌を殺す・・・食中毒を起こす細菌のほとんどは熱に弱いことから、加熱すれば細菌は死んでしまい
        ます。加熱は最も効果的ですが、加熱が不十分なために発生する食中毒が多いので、充分に煮沸するこ
        とが重要です。まな板、包丁、ふきんなどは、洗った後で熱湯や塩素系漂白剤で消毒すると良いでしょう。
   
 
     高温多湿の日本の夏。屋外での運動、遊びでは熱中症にご注意下さい。熱中症は体温調節中枢が障害され
  ることで、身体にたまった熱を発散できずに起こります。主な症状は、めまい、頭痛、吐き気、失神、けい
  れんなどです。予防には、暑い時間帯を避けて活動する、帽子や日傘で陽を除ける、水分と塩分(スポーツ
  飲料など)をこまめに取ることなどです。特に、肥満傾向の方や体調の悪い方は要注意です。
     屋外に限らず、締め切った室内やクルマの中も危険です。クルマの中は、5月でも天気の良い日には高温
  になります。子共が寝てしまったからとか、ほんの短時間で戻るからといって車内に子供を置いたままクル
  マを離れることは決してしないでください
   
 
     喘息は、胸の音がゼイゼイ、ヒューヒューとなり、呼吸が苦しくなる病気です。ゼイゼイという音がはっ
  きりせず、咳き込みがひどくなる場合もあります。一年中起こる病気ですが、特に春(4月から6月)と秋
  9月から11月)に多くなります。しばらく発作がなくて直ったかなと思っていても、この時期になると
  また急に出てくることがあります。特に運動会の練習など、運動負荷により悪化しやすくなります。日中は
  咳が出る程度で、たいしたことはないと放置していると、夜になって症状が悪化し困ったことになります。
    吸入をして薬を飲むと楽に過ごせるので、夕方のうちに吸入に来てください。今は、ぜんそくの治療薬が
  たいへん良くなっているので、ぜんそくのあるお子さんでも運動や活動に制限はありません。遠足、宿泊を
  伴う旅行も、病気のない子供と同様に参加できます。もし何か不自由なことがあるとすれば、治療が不十分
  な可能性があります。充分な治療で活動的に過ごせることが重要です。
     薬の副作用など心配なことは、遠慮なく医師にお尋ね下さい
   
 
    花粉症の症状は、くしゃみの連発、水のような鼻水、頑固な鼻づまり、目や鼻のかゆみ、顔の湿疹などで
  す。時には、咳き込みや喘息発作を起こすこともあります。
    花粉症か否かは、皮膚テストや血液検査で診断できます。予防対策としては、花粉との接触を避けることが
  もっとも大切です。晴れて風の強い日や、雨の降った翌日には花粉がたくさん飛びます。外出しないのがい
  ちばんですが、外出時にはマスク、メガネ、帽子が有効です。帰宅時には、玄関前で衣類や髪に付いた花粉
  をよく落とし、室内に花粉を持ち込まないようにしましょう。家族の協力も大切です。布団、シーツなどは、
  部屋干しが安全です。洗濯物は、取り込む前によく花粉を払い落とすなどの注意が必要です。空気清浄機の
  使用も、効果があります。また、風邪や寝不足、過労により症状は悪化しますので、体調管理にも気をつけ
  ましょう。
     薬としては、抗アレルギー薬の内服薬、点眼薬、点鼻薬があります。ねむけ以外の副作用がほとんどなく、
  幼児が長期に服用しても安全な薬がありますので、子供にあまり我慢をさせず、まずご相談ください。症状
  を完全に抑えることはできませんが、かなり楽になります。3月中は薬剤の使用を継続してください。
     1回の注射で花粉症の症状が良くなる、という治療法がインターネットなどに出ていますが、あれはステ
  ロイドの筋肉注射です。作用時間が長いので効果も持続しますが、副作用が出やすいという危険性があります。
  子供は身長が伸びなくなったり、女性は生理が狂ったりする場合があります。普通の治療法のほうが安全です。
   
  舌下免疫療法】
    アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与して、身体をアレルゲンに慣
  らすことにより、根本的な体質改善が期待できる治療法です。以前から皮下注射によって行われてきました
  が、近年、舌下免疫療法が開発されて、自宅でも治療が行えるようになりました。
    スギ花粉症は大人になっても治らないので、子供のうちに免疫をつけておくと、花粉症の季節を楽に過ご
  すことができます。ご希望の方は、ご相談ください。
   
 
     通年性アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ・鼻汁・鼻づまりなどのアレルギー症状が季節を問わずあらわれ
  る疾患です。主な原因(アレルゲン)は、ダニとホコリです。ダニアレルギーは自然治癒することが少ない
  ので、鼻炎症状は大人になっても続きます。抗アレルギー剤や点鼻薬による治療で、ある程度症状は抑えられ
  ますが、服用をやめると元に戻ってしまいます。
     アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、身体をアレルゲ
  ンに慣らして、症状を和らげることや、根本的な体質改善が期待できる治療法です。ダニを原料とするエキス
  からつくられた「ミティキュア舌下錠」を毎日服用します。治療は長期間(2~3年以上)続ける必要があり
  ます。免疫療法は、長期間続けることによって治癒する可能性がある点が、薬剤による治療との大きな違い
  です。
   
 
     春から夏にかけて汗ばむ季節になると、アトピー性皮膚炎が悪化しやすくなります。しばらく出ていなかっ
  たのが、この時期になって急に出てくることもあります。アトピー性皮膚炎はかゆみが強いため、掻きこわ
  してひどくなる、かゆくて夜寝られないなどの、つらい症状に悩まされます。周囲の人から、かわいそうにと
  言われたりすると、親としてはますます切なくなります。
   薬としてはステロイド軟膏が有効ですが、副作用が怖いからと民間療法に走り、多額のお金を使う人が後
  を絶ちません。アトピー性皮膚炎の原因は、食物アレルギーが関与している場合も一部ありますが、いちばん
  大きな問題は皮膚のバリアー機能の異常で、種々の刺激によって皮膚に炎症が起きます。炎症のある部分には、
  その炎症を抑える薬であるステロイド外用薬を使います。炎症の起こっていない軽い乾燥肌のところには、
  保湿剤を使って炎症が起きるのを予防します。保湿剤自体には炎症を抑える作用はないので、炎症のある部分
  (赤みや、かゆみのある所)に繰り返し塗っても、効果はありません。
     薬物療法だけでなく、スキンケアも重要です。紫外線を避ける、汚れや汗を入浴やシャワーで石鹸を使って
  きれいに落とす、肌の乾燥を避けるために保湿剤を塗るなどです。
     ステロイド軟膏による治療は世界標準で、日本の皮膚科学会のガイドラインでもステロイド軟膏が基本です。
  受診したときに使い方をよく確認し、副作用が出ないように注意して使いましょう。少し良くなったからと
  いってすぐにやめず、根気良く治療してください。気になることはそのままにせず、遠慮なく医師や看護師
  にお尋ね下さい。いっしょに治していきましょう。
   
 
     気温が低く、空気の乾燥している冬は「かぜ」が流行する季節です。かぜのほとんどはウイルスが原因で
  起こります。かぜのウイルスは200種類以上もありますから、子供は次から次へとかぜをひくということが
  おこります。一般的な症状は鼻水、鼻つまり、咳、のどの痛み、熱などです。気管支や肺に炎症が起これば
  気管支炎、肺炎ということになり、かぜとはいいません。またウイルスによっては、吐く、下痢をするとい
  う胃腸症状を主として起こすものがあり、俗に「おなかのかぜ、胃腸かぜ」といわれます。胃腸炎をおこす
  ウイルスは主に糞口感染(便に排泄されたウイルスが、手や物を介して口から入る)ですが、その他多くの
  ウイルスは飛沫感染(咳やくしゃみなどでウイルスが空中に散布されて、鼻や口から侵入する)と接触感染
  (手やおもちゃなどを介して伝播される)です。
   
  【かぜの予防
  ・手洗い:私たちは、知らず知らずのうちに手にウイルスをつけています。外出から帰った時、食事の前に
     石鹸を使い流水でていねいに手洗いをすることが予防の第一歩です。
  ・部屋の温度と湿度:ウイルスは低温、低湿度で長生きするので、部屋を暖かく、加湿するのが重要です。
     また、低温・低湿度では、鼻やのどの粘膜の防御作用が弱まって、かぜのウイルスに感染しやすくなります。
     室温2225度、湿度5060%がよいとされています。
  ・マスク:マスクは人にかぜをうつさない、うつされないためと、鼻やのどの湿度を保つのによいでしょう。
     また、手で鼻や口を触る機会が減るため、接触感染を防ぐのにも役立ちます。
  ・睡眠と栄養:睡眠不足、食事の偏りは身体の免疫機能を弱め、かぜにかかりやすくなります。夜更かしを
     さけ、良質のたんぱく質、ビタミン(特にAC)を、しっかり取って下さい。
   
 
     嘔吐下痢症は毎年秋から春先にかけて、乳幼児が多くかかります。ノロウイルス、ロタウイルス、アデノ
  ウイルスなどの感染によるウイルス性胃腸炎で、胃腸かぜとも呼ばれます。症状としては、突然吐き始め、
  続いて水のような下痢をします。高熱を伴う場合や、ぐったりして顔色が悪くなるなどの症状をおこすこと
  もあります。脱水症状が酷いと、点滴または入院しての治療となります。
     治療としては、まず脱水症状にならないように、水分と電解質を補給することがいちばん大切です。嘔吐
  しているときは、食事やミルクは中止します。乳児用イオン水やOS-1を少量ずつ(スプーン1杯位から)
  回数を多くして与えてください。欲しがるからといって一度にコップ一杯も与えると、嘔吐します。母乳は
  続けてよいですが、吸わせる時間を短くして、おなか一杯にならないようにします。飲めれば、イオン水を
  スプーンで与えてください。嘔吐や下痢の量が多いときは、お茶やジュースよりイオン水がよいでしょう。
  嘔吐が止まって水分が充分取れたら、食事やミルクを始めます。食事は、おかゆ、うどん、パン、よく煮た
  野菜などがよいでしょう。
    
   【こんな時はできるだけ早く受診しましょう
     何回も吐く、唇が乾いて尿が少ない、顔色が悪い…こんな時は脱水の危険があります。高熱が続く、血便
  が出る…こんな時は細菌性腸炎の危険があります。吐物、便中に多量のウイルスが排出されますので、汚物
  を片付けたあとは、手洗いを念入りにしましょう。家族中にうつってしまうことがあります。
   
 
     気温が低くて乾燥する12月末から3月頃にかけては、インフルエンザが流行します。インフルエンザは
  普通のかぜと異なり、高熱、頭痛、けん怠感や関節痛などの全身症状を強く引き起こします。また、肺炎、
  気管支炎、中耳炎や熱性けいれんを起こしやすく、子供では脳炎や脳症がもっとも怖い合併症です。インフ
  ルエンザは、咳やくしゃみによってウイルスが細かい霧状になって飛び散り、それを周囲の人が吸い込むこ
  とで感染します。また、手に付いたウイルスが、無意識に鼻をいじることで鼻の粘膜に付くことなどでも感
  染します。
     一般的な予防法としては、人ごみを避ける、マスクを着ける、外出から帰ったら石鹸で手を洗う、うがい
  をするなどです。また、インフルエンザウイルスは乾燥するとより強くなるので、加湿器などで部屋の湿度
  を高めることも大切です。睡眠不足や過労は免疫力を弱めるため、より発症しやすくなりますので気を付け
  ましょう。
     インフルエンザにかかってしまったら、暖かい部屋でゆっくり休ませ、水分はできるだけ取らせ、食べる
  ことができれば消化の良いものを少しずつ与えてください。熱が高い時は頭やわきを冷やし、それでもつら
  そうにしている場合は解熱剤を使用します。決して布団でくるんで暖めたりしないで下さい。解熱剤としては、
  アセトアミノフェン(カロナールやアンヒバ座薬)を使用してください。ポンタールやボルタレン、総合感
  冒薬のPL顆粒やLLシロップは脳症のリスクがあるので、使用しないで下さい。インフルエンザにかかる
  と体力を消耗するので、熱が下がってもすぐに学校や保育園に行かせないで下さい。食欲や元気が出るまでは、
  自宅で充分な休養を取らせましょう。
   
 
     生後6ヶ月から5歳までは、高熱に伴いけいれんを起こすことがよくあります。インフルエンザの流行る
  時期には、特に多くなります。熱が急に高くなったときに起こりやすく、目が上や横に固定したまま動かず、
  顔色が悪くなり、全身が硬くつっぱる、ピクピクする、ガクガクするといった症状が出ます。呼びかけても
  反応がありません。ほとんどの場合、5分以内で自然におさまります
     日本人では5%くらいの子供に起こりますが、その約半数は1回だけで、3回以上起こるのは一割ほどと
  いわれています。けいれんの持続が15分以内で全身性のけいれん、24時間以内に1回のみの発作を単純性
  熱性けいれんといいます。単純性熱性けいれんは良性の病気で、脳に障害が残ったりてんかんに移行したり
  するといったことは、ほとんどありません。熱性けいれんを繰り返すお子さんには、熱に気付いたときに、
  けいれん止めの薬(座薬や飲み薬)を使用することにより、予防することが可能ですが、間に合わないこと
  も多いです。薬を使っても使わなくても、予後(将来の知能やてんかんへの移行率)は変わりません。
     けいれんをおこした時は、熱性けいれんそのもので死亡することはありませんので、落ち着いて、唾液や
  吐いたもので窒息しないように、お子さんの顔を横に向けましょう。舌をかむ心配はほとんどないので指や
  スプーンなどを口に入れないで下さい。たたいたりゆすったりなどの刺激を与えず、できるだけ安静にしま
  しょう。たくさん着こんでいたら脱がせて、涼しくしてあげましょう。けいれんが5分以上続いて、止まり
  そうもないときは、救急車を呼んでください。また、24時間以内に繰り返す場合や意識障害が残る場合は、
  重症な病気(髄膜炎や脳炎など)の可能性があるので、すぐに受診してください。
   
 
     主に1歳未満の乳児に起こる病気です。気管支より奥の、細い気管支に炎症が起こります。
     原因はRSウイルスで、例年10月から1月に多く起こります。大人や年齢の大きな子供も感染しますが、
  その場合はかぜの症状だけで終わります。乳児は細気管支がとても細いので、そこが腫れて詰まりやすくな
  るため、ゼイゼイして苦しくなります。初めは鼻水や軽い咳、発熱などで、1~2日の内に咳がひどくなり、
  呼吸が速くなります。息をするときに鼻の穴が広がる、胸がペコペコとへこむ、息を吐くときヒューヒュー
  やゼイゼイといった音がする、母乳やミルクが飲めなくなる、こんな時にはすぐに受診してください。
     生後3ヶ月未満の赤ちゃんは、症状が重くなりやすいのでご注意ください。症状が重くなると、入院治療
  や、時には人工呼吸器をつける場合もあります。家族が風邪をひいた時には、マスクや手洗いをきちんと行
  なって、赤ちゃんに風邪をうつさないように気をつけましょう。
   
 
     最近子供の骨折が増えており、この10年で約1.5倍に増加しているといわれています。骨折の増加の背景
  には、小児の骨密度の低下があります。一方で、高齢化社会が進む今、高齢者の骨粗鬆症は重要な社会問題
  です。骨粗鬆症の予防には、小児期に骨の量をできる限り増加させることが望ましいと考えられます。骨密
  度は小児期から増加し、思春期に最も著しく増加します。16歳から20歳頃が一生で最も骨密度が高くなり
  ます。この時の骨の量、すなわち最大骨量を増やせば、年をとって骨密度が減少しても骨粗鬆症になりにく
  くなります。最大骨量に達する前の小児期に骨密度をいかに増やすかが、丈夫な骨で一生を過ごすために、
  とても重要です。
     骨密度に主に影響するのは、遺伝、栄養、運動です。親や祖父母など先祖に骨粗鬆症がある場合は、特に
  意識する必要があります。カルシウム、ビタミンD、たんぱく質などの栄養をしっかり取ると同時に、運動
  の習慣をつけることが重要です。週に200分の運動をすると、週60分の運動をする場合より明らかに骨密
  度が増加するという研究結果があります。(チャイルドヘルス20112月号P.42より)
   
 
     幼児期は「おねしょ」があっても病気とはいえませんが、5才を過ぎても月に数回以上ある場合は「夜尿
  症」と診断され治療が必要な場合があります。夜尿症と診断される割合は、5才では5人に1人(約20%)、
  7才では10人に1人(約10%)、10才では5%、15歳になると1~2%程度です。
     治療をしないと、大人になっても治らない場合もあります。学童以降の自然治癒率は、1年で10%程度と
  いわれています。治療することにより、治癒率は格段に高くなります。夜尿症児と夜尿のない児との症例対
  照研究によると、夜尿症児ではself-esteem(自尊感情)が低いという結果が出ています。叱られることが多い、
  みんなにできる事が自分にできないなどで自信を失ったりしている状態と考えられます。self-esteemが低い
  ことは、精神病や社会適応不全などのリスク要因になるので、早く治療を行いself-esteemを改善することが
  推奨されています。
  「夜尿症」の治療のスタートは、生活習慣の改善です。夕方から寝るまでの間の水分の摂り方の工夫などの
  指導を受けて改善をすることにより、夜尿症の1~2割は治るといわれています。生活改善で不十分な場合は、
  お薬による治療や「夜尿アラーム」を用いた治療を行います。
     夜尿は本人、ご家族の双方に、いろいろな悩みや問題を引き起こします。治療によって夜尿の問題を早く
  解決することには大きな意義があります。いつでも気軽にご相談下さい。
   
 
     「くる病」は、骨が柔らかくなることで、足が曲がって極端なO脚になったり、肋骨の一部がこぶのよう
  に膨らんだり(肋骨念誦)、低身長になったりする病気です。日本では食糧事情の改善とともに過去の病気
  と思われてきましたが、最近になって再び増えてきました。
     くる病の主な原因は、ビタミンDの不足です。ビタミンDには骨にカルシウムを沈着させる働きがあり、
  骨の成長には欠かせません。ビタミンDは食物から摂取されるほか、皮膚に日光が当たってつくられます。
  くる病の増加の原因には、完全母乳保育が以前より増えたことと、食物アレルギーで食物制限をする子供が
  増えたこと、日光を極端に避ける暮らしをする家庭が増えたことなどが挙げられます。母乳保育は赤ちゃん
  にとって大変よいことですが、残念なことに母乳のビタミンDはミルクに比べて非常に少ないことがわかっ
  ています。また、紫外線の害が強調され過ぎたことから、全く陽に当たらない生活にしてしまうという方も
  いるようですが、そうなると皮膚でビタミンDがつくられず、ビタミンD不足になってしまいます。
     「くる病」にならないよう、母乳保育の赤ちゃんには、適度に外に出て日の光を浴びさせましょう。窓ガ
  ラス越しでも、だいじょうぶです。1530分程度でよいでしょう。離乳食の時期になったら、ビタミンDが
  豊富な、魚や卵黄を摂るように心がけましょう。干しシイタケや、その他のキノコ類もビタミンDが豊富です。
     食物アレルギーその他で離乳食が進まない場合は、どうぞご相談ください。
© KAJIIIN  
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